オアハカの中央広場(セントロ)地区にあるメスカルが飲めるバー(以下、メスカルバー)の中で、ぜひ一度は訪れて欲しいおすすめの9店舗をご紹介します。
今回の9店舗はいずれもテイスティングサービス(Degustación/デグスタシオン)を提供しており、初心者にも優しいお店です。お店のスタッフの方もしっかりとメスカルに関して説明してくれます。お店によってはガイドブックももらえるので、メスカルについての知識を増やすことも可能です。
- 第9位:CUISH(クイシュ)
- 第8位:In Situ(イン・シトゥ)
- 第7位:Mezontle(メソントレ)
- 第6位:PURO BURRO(プーロ・ブーロ)
- 第5位:ARCHIVO MAGUEY(アルチーボ・マゲイ)
- 第4位:El Cortijo La Mezcalería(エル・コルティホ・ラ・メスカレリーア)
- 第3位:Los Amantes(ロス・アマンテス)
- 第2位:La CASA GRANDE(ラ・カサ・グランデ)
- 第1位:MEZCALOTECA(メスカロテカ)
第9位:CUISH(クイシュ)
中心部から少し南に位置するお店です。「CUISH」というお店オリジナルのブランドを販売しています。カウンターに陳列されていて、気に入ったものがあればその場で購入も可能です。
広めのカウンター、そして、その奥には奥行きのある室内テラスがあり、気兼ねなくゆっくりとメスカルを味わうことができる雰囲気があります。
テイスティングは3段階用意されていて、どれも3種類のアガベから作られたメスカルを1オンスずつ飲むことができます。できるだけ多くの種類をテイスティングしたい方にはありがたいラインナップです。
テイスティングは、青、赤、透明のお洒落なグラスに注がれており、簡単なガイドブックももらえます。水もおかわり自由です。
各テイスティングの内容は下記となります。
INITIAL(イニシアル)
価格:200ペソ
アガベの種類:エスパディン、トバラ、マドレクイシェ
KARWINSKII(カルウィンスキイ)
価格:250ペソ
アガベの種類:クイシェ、マドレクイシェ、トバシチェ
LONGEVOS DE COLECCIÓN(ロンヘボス・デ・コレクシオン)
価格:300ペソ
アガベの種類:テペスタテ、ピチュメトル、ベラト
つまみとして、スモークされた豆とチーズが無料でもらえますので、テイスティングの箸休めに重宝します。
他のお店と比べて、比較的安価なので、気軽にメスカルを味わうことができるお店です。
営業日時
12時〜17時(月曜)、12時〜20時(火曜〜土曜)、12時〜19時(日曜)
住所
第8位:In Situ(イン・シトゥ)
オアハカ市内の中心部の東に位置する「In Situ」というオリジナルブランドを展開しているお店で、長いカウンターが特徴的です。
少し80年代のバーのような雰囲気を残しつつ、入り口付近で小物を販売していたり、格好良さの中に可愛さがあるお店です。
自分の好みのアガベの種類を伝えると、それに似た種類のものを3つ用意してくれます。料金は450ペソで、3種類のメスカルを1オンスずつ飲むことができます。お昼の14時から空いているので、昼のみも可能です。
初心者に向けた配慮に長けたお店で、テイスティングで選んでもらった各アガベの特徴を記したカードをもらうことができます。自分が今飲んでいるメスカルがどんな特徴を持ったアガベから作られているかを学びながら飲むことができます。
少しローカルな雰囲気もあり、気軽に長居できるようなお店です。
営業日時
14時〜23時(月曜〜土曜)
住所
第7位:Mezontle(メソントレ)
広々としていて、内装が結構お洒落なお店です。小さなカウンターと奥行きのあるソファ席があります。ゆっくりとくつろぎながらメスカルを楽しむことができます。友人同士で来るのに向いているかなといった印象です。
「KOCH」というオリジナルブランドのものと、「RESERVA」といる各地の選りすぐりのメスカルを飲める2つのメニュー展開をしているお店です。一見メニューだけ見ると分かりづらいですが、「FAMILIA KOCH」がお店のブランドのもの、「RESERVA ESPECIAL」が各地の選りすぐりを厳選したものです。
テイスティングは少々高額で、異なる4種のメスカル1オンスが600ペソですが、4種はどれも格別の味でした。
最後の方に立ち寄ったお店なので、今まで飲んだことがなかった、Coyote, Pasmo, Castillaというアガベのメスカルと、店員さんおすすめのTobalaやArroqueñoなどを組み合わせたものの4種をテイスティングしました。
お店が厳選して仕入れたメスカルだけあって、どれも特徴があって美味しかったです。
営業日時
17時〜23時30分(火曜〜土曜)
住所
第6位:PURO BURRO(プーロ・ブーロ)
建物の入り口にお店の看板がありますが、1階は雑貨屋さんとなっていますので、メスカルバーまでは階段を上がっていきます。
バーというよりは、レストランといった雰囲気があるお店で、お酒もメスカル以外にビールやプルケも注文できます。食事メニューも充実しています。
このお店の特徴はなんといってもその景観で、オアハカの街の景色を見ながら食事やお酒を楽しむことができます。日によって夜にはライブ演奏もあるので、非常にゆったりとした時間を過ごせます。
テーブル席でテイスティングを頼むと、席までスタッフが来て、各ボトルに関してしっかりと説明をしてくれます。
価格も他店に比べると比較的良心的で、夜景と音楽、そしてメスカルに酔いしれながら、楽しい夜を過ごすことができるお店です。
営業日時
14時〜23時(月曜〜土曜)
住所
第5位:ARCHIVO MAGUEY(アルチーボ・マゲイ)
店名と同じくARCHIVO MAGUEYという名前のブランドを展開しているお店です。店内はダークでクールな雰囲気で、1階にメスカルバー、2階に通常のバーやクラブなどもある複合施設となっています。
クラブも併設しているせいか、店内に入る前にボディチェックがあり、かなり入念に調べられます。入り口の右斜め前にメスカルバーのカウンター、奥にテーブル席があります。
メニュー表には、Valles, Sierra Sur, Mixtecaの3つの産地、その産地で栽培されたアガベの種類が掲載されています。また、各メスカルの味の特徴がアイコンで示されていて、初心者にも非常に分かりやすい構成となっています。トラジューダスなどのオアハカ料理も頼むことができます。
テイスティングは、好みなどを伝えると3種類オススメのものを選んでもらえます。各種1オンスで、300ペソです。
今回は、Arroqueño Tepextate, Ticunchiの3種類を選んでもらいました。
Arroqueñoは葉っぱの香り、そして、湿った大地のような味わいで、Tepextateは同じく葉っぱや自然の香り、そして少しの甘みがあり、Ticunchiは口当たりが柔らかく、甘みが感じられる味です。
同じアガベでも、産地や製法、そして作り手によって味が少々変わってきますので、上記はあくまでも「ARCHIVO MAGUEY」の例としてご認識ください。
営業日時
20時〜2時(月)、17時〜23時(水・日)、17時〜24時(木)、17時〜2時(金・土)
住所
第4位:El Cortijo La Mezcalería(エル・コルティホ・ラ・メスカレリーア)
清潔で明るく、おしゃれな内装で、オアハカのセントロの中心部にあるお店です。男性と女性スタッフがおり、男性は英語、女性はスペイン語で説明してくれます。フレンドリーな接客で、カウンターに一人で座っても孤独感を味わうことなく、おしゃべりをしながら、メスカルに関して色々と説明してくれます。
「El Cortijo」という名前の自社ブランドのメスカルを展開しておりますが、自社ブランドに限らず、オススメのメスカルを提供してくれます。
1回目のテイスティングでは「El Cortijo」の中からおすすめのもの3つ、2回目は他のブランドのおすすめを3つ選んでもらいました。
2回目はブランドもアガベの種類も変更してもらい、オアハカで知名度が高いCinco Elemetos(Cuish)をはじめ、El Jolgorio(Mexicano)、Rey Campero(Jabalí)を選んでもらいました。
産地が書いてあるマップを使いながら、店員さんが自分がテイスティングしているメスカルが、どの土地でどのような製法で作られているかをしっかりと案内してくれるので、メスカルに関してだいぶ詳しくなれます。
テイスティングは、1回あたり3種1オンスで250ペソです。
非常に居心地がよく、通いたくなるようなお店です。周辺は治安が良く、夜中でも結構人が歩いているので、安心して酔っぱらうことができます。
営業日時
15時〜22時半(月〜木)、15時〜23時(金・土・日)
住所
第3位:Los Amantes(ロス・アマンテス)
女性一人で切り盛りされている、非常にこじんまりとしたアットフォームなお店です。一見入りづらさを感じますが、入ってしまえば店員さんもお客さんもウェルカムな雰囲気です。
席はほぼないため、立ちながら飲むことになりますが、隣のお客さんと気軽に話せたり、ライブの弾き語り演奏を聞けたりするので、他のバーとは違った雰囲気でメスカルを味わうことができます。
Los amantesという自社ブランドのメスカルを提供しており、テイスティングは好みを聞いた上で、おすすめのものを3種を選んでくれます。店員さんも非常に気さくなので、色々とメスカルに関して質問できます。
テイスティングには、ドライフルーツも付いてきます。ドライフルーツを少し食べながら飲むメスカルも、また新たな味わいで美味しいです。
友人の家にいるかのような安心感があり、サントドミンゴ教会のすぐ横にあるので、非常にアクセスも良好なお店です。
営業日時
15時〜24時(月曜)、16時〜24時(火〜日)
住所
第2位:La CASA GRANDE(ラ・カサ・グランデ)
In Situのすぐ隣にあるメスカルバー「La CASA GRANDE」。こちらのお店の特徴は清潔で広々した店内と、気さくな店員さんです。
ちょうど開店時刻ごろに行ったのですが、まだしっかりと準備ができておらず、私が来てから急ぎで開店準備をしてくれました。
店内は白を基調とした、上品な作りになっており、木でできた椅子やテーブルが温かな居心地の良さを演出しています。
常時8種類ほどの厳選されたブランドのメスカルが用意されていて、メインは「Real Minero」というサンタ・カタリーナ・ミナスというオアハカの村で作られているメスカルです。
このブランドの特徴は、いろいろなアガベを組み合わせて独自の味付けをしているところで、スタッフ曰く、アガベを組み合わせる製法は本当に難しく、ほんの一握りの人しかできないそうです。
他のお店と同様に、好きなお酒の特徴を伝えた上で、3種類のメスカルを選んでもらいます。
Real Mineroのエスパディンとラルゴを掛け合わせたもの、ラルゴとベクエラを掛け合わせたもの、そして鳥の胸肉やフルーツ、木の実を入れて蒸留した「Pechuga(ペチューガ)」をチョイスしてもらいました。
エスパディンとラルゴを組み合わせたものは甘くスモーキーな味わいで、ラルゴとベクエラは香ばしい味わい、ペチューガは香ばしく、そして、ほんのりとフルーティーさを感じられる味でした。ペチューガは各蒸留所によって作り方が様々で、お店によって全然味が違うそうです。私はこのお店のものは非常に好みな味でした。
メスカルのテイスティングは、0.5オンス3種で250ペソです。
テキーラやライシージャもオススメがあるとのことで、メスカル3種を飲んだ後、テキーラ2種、ライシージャ1種のテイスティングを追加でさせてもらいました。
味が強いメスカルを飲んだ後は、テキーラやライシージャは少し軽めに感じてしまいましたが、おすすめだけあって、どちらも非常においしかったです。
カウンターで店員さんと話しながら、フレンドリーな雰囲気でメスカル、テキーラ、ライシージャなどのメキシコを代表するお酒を存分に楽しめるお店です。
営業日時
15時〜22時(月〜土)
住所
第1位:MEZCALOTECA(メスカロテカ)
こちらのメスカルバーは、予約専用のバーで、テイスティングをする場合は、事前にホームページから予約をする必要があります。他店と比べて、より隠れ家的な雰囲気を醸し出しています。入口も閉まっており、扉についているブザーを鳴らして、中にいるスタッフさんに鍵を開けてもらいます。
店内の照明は暗めで、アンティークのバーのようなカチッとした印象がありますが、その環境を通じて、お店が本気でメスカルを愛していて、本気でその良さをお客さんに伝えていきたいといったメッセージを受け取ることができます。メスカルに対しての強い思いを感じられるような内装となっています。
こちらのお店では、メスカルの製造者や製造方法の保全を目的としたプロジェクトを立ち上げていて、オアハカだけでなく、メキシコ各地のメスカルもテイスティング可能です。店名と同じ「Mezcaloteca」という名のブランドを展開しています。
価格は、3種類のメスカルで450ペソ、4種類で520ペソ、5種類で600ペソです。メスカルのガイドブックももらえます。
スタッフは女性1名、男性1名が在籍していて、日によってどちらかの方がアテンドしてくれます。私が行った時は女性の方が案内してくれました。
他店と同じく、自分がこれまで飲んできたメスカルの好みやまだ飲んだことがない種類など、色々とヒアリングした上で、おすすめのメスカルを選んでくれます。
Coyote(コヨーテ), Tepextate(テペスタテ), Madrecuixe(マドレクイシェ)やEspadin(エスパディン)を組み合わせたもの、プルケで蒸留したものなど、様々な種類のメスカルを合計4種類準備してもらいました。
ボトルのラベルには、生産者、生産地、アガベの品種、かまどの種類、蒸留方法、蒸留回数、生存年月日など、そのメスカルの詳細情報が記載されています。
居心地が良く、メスカルの様々な情報を教えてくれて非常に分が良くなり、私がお気に入りのペチューガ(Pechuga)を1種類追加して合計6杯をテイスティングしました。こちらのペチューガの蒸留過程では、鳥の胸肉と一緒にシナモンが使われているとの事です。「La CASA GRANDE」のものとは異なり、よりアロマを感じるような味わいでした。
ストイックにメスカルと向き合える環境にあり、メスカルの豊富な知識のあるスタッフさんが、丁寧に説明してくれるので、もしオアハカでの滞在時間が短い場合は、このお店1軒だけは行ってもらい、是非メスカルの世界の入り口を感じてもらえればと思います。
※入店時に紙に顧客情報を書くように依頼されますが、メールアドレスや電話番号を書いてしまうと、結構頻繁に新しいメスカルの情報が来たりしますので、嫌な方は連絡先は記入しないほうがいいかもしれません。
営業日時
13時〜20時(月・金・土)、16時〜20時(火・水・木)
住所
オアハカのおすすめのメスカルバーの紹介はいかがでしたでしょうか。
今回ご紹介したメスカルバーのいづれかに訪問すると、下記のようなメスカルのパスポートがもらえます。
全ての店舗のスタンプを押してもらうと、最後の店舗でギフトがもらえます。私の場合は、パスポートのロゴと、各店舗のロゴがバックプリントされたTシャツをもらいました。各店舗によってギフト内容が異なるようです。
もし、滞在期間に余裕があるのでしたら、全てのメスカルバー制覇を目指して、是非プレゼントをゲットしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございます。